湯沢町かぐら・みつまた 基礎レッスンから資格取得まで かぐらスキースクール

第7回バッジテスト報告

メニューリスト:新着情報2021.04.12

4月11日(日)、第7回バッジテストが開催されました。
合格された方々おめでとうございます。
残念だった方々、またしっかり反復してチャレンジしましょう。
さて、昨日は検定終了まで時間がかかったため、今回に限り細かく総評させていただきます。
今後の課題として参考にしていただければ幸いです。

4月11日(日)
天候  晴れ
検定バーン
ジャイアントコース(1級、2級)
上段 大回りターン
中段 総合滑降(1級)
シュテムターン(2級)
下段 小回りターン(1級・2級)

テクニカルコース
不整地小回り(1級)

1級合格  42名中25名
2級合格  19名中14名

【総括】
晴天、気温が上がる中雪面状況は、春特有の悪雪でした。検定バーンは、一般の方々が侵入しないようにセパレートしました。
他のスキー場さんに比べて、バーンの幅が狭く圧迫感のある状況。斜度的には、中斜面ほどで難易度はさほど難しい状況ではなかったですが、悪雪・バーンの圧迫感・斜度変化等難易度がアップしたと思います。

総合的に、切り換えからのターン前半~後半にかけてターンコントロール・スピードコントロール(制御要素ではなく、積極的なターンサイズコントロール)をスキーの性能(カービングのたわみを生かした回転力)を生かしたターンポジションを作れて滑れているか?
が着眼点となります。

【着眼点】
1級全ての種目において、
・パラレル操作による切り換え
・積極的なターン始動
・左右のターンサイズコントロール
・斜度変化対応力(安定したターンポジション)
・カービングスキーのたわみを利用した回転力
◯小回り(不整地を含む)に関して
・上体の安定感を引き出すストックワーク

【加点要素】カービング要素の積極的なターンは、加点(ターン後半のカービング要素含む)

【合否の分かれ目】
上記の要素をクリアしているかどうかとなりますが、スキーを動かして連続ターンを成立させているかということです。

2級
◯シュテムターン
・シュテム操作による切り換えからターン前半の外スキーの捉え
・制動要素ではなく、積極的なターン前半を作れているか?
・スムーズな内スキーの引き寄せとターンコントロール
(内スキーの引き寄せが早い時点で出来て、パラレルスタンスによるターンコントロールが出来ていれば加点・制動をかけてプルークのスタンスを取るのは、不合格となります)

◯パラレルターン
大回り・小回り共通
・切り換えがパラレル操作にて、早めの外スキー中心のターンコントロールが出来ているか?
・両スキーをテール中心に左右に振るのは、不合格となります。

【加点要素】
シャープなターン弧・積極的なターンコントロールが出来ていれば加点要素となります。

【中井検定員・林検定員総評】
・1級受検生
大回りパラレルターンはほぼ全員の皆さんが積極的に滑られておりとても良かったと思います。総合滑降はリズム変化を意識したためか少しスピードが遅く、迫力に欠けるものとなってしまっていました。今シーズンから始まった総合滑降は、さすが1級と言われる様な、どこででもどんなリズム変化でもできる様な滑りが必要だと思います。
不整地小回りでターン弧が描けない滑りを多く見受けました。コブの内壁を削って滑り降りるときも、少しターンを意識していただけるともっと良くなると思います。

・2級受検生
合格者の方々は技術的にも安定した滑りが出来ており、積極的な切り替えやターンコントロールがしっかり出来ていたと思います。やはり今回もシュテムターンが難しいようでした。外足の開き出しによる制動要素( 向かい角と言います)と、重心が 谷側となることによるターン前半部分の 積極的な踏みつけ感を練習していただけると良いと思います。パラレルターンの精度を上げるためのシュテム動作という理解が必要と思われます。

【峯嵜主任検定員総評】
1級受検の方々
・大回りターン
斜面状況が
3ターン~4ターン目辺りで少し片斜面になりながらの斜度変化
+悪雪の溜まりが出来る状況下
でしたが、皆さん1種目目で慎重になるはずが、しっかり切り換えからターン前半への積極的な捉えがありターンサイズも上手く出来て合格点を超える評価になったと思います。その中でも、カービング要素の連続ターンで滑り切った方は、加点されたと思います。
残念ながら、悪雪の溜まりにスキートップを取られ転倒なさった方は、集中した足場を意識していただきたいです(それまでは、上手くまとめていただけに悔いが残る結果となりました。基礎は、出来ています。頑張りましょう)

・総合滑降
今季から、再起用された種目となります。
斜面状況は、バーン後半(三分の一付近)斜度変化とともに、少しすり鉢状になった斜面
ポイントは、リズム変化の入れどころです。
斜度変化の直前までに、リズム変化(小回りor中回り)を入れ、そこからの、大回り系のターンでゴールする(オーソドックスな)コースマネジメント。
合否の分かれ目
リズム変化の入れどころを意識しすぎてか、慎重になり過ぎて、スピードを生かした積極的な滑りに欠けた方々が半数以上いらっしゃいました。また、スピードを出し過ぎて、リズム変化を構成出来ず、ゴールされた方も…
合格点・加点された方々は、コースマネジメントも上手くいき、リズム変化のエッヂングも急激でなく、スピードを生かした滑りをされていました。
残念な方々は、普段からフリー滑走の中で積極的にリズム変化を自由に構成した連続ターンも練習なさってください。

・小回りターン
整地よりナチュラルバーンとなりました。
スタートから、5・6ターン目辺りから斜度変化のある場所での先行的なターンポジション・中盤以降の悪雪の溜まりに負けない安定力・しっかりとした切り換えによるターンメイクが出来ていた方々は、合格点・加点されたと思います。
残念だった方々は、、斜度変化の対応が遅れ、慌ててしまいスキーを横に押し出してしまい、外足荷重不足になりターンの仕上げで外スキーが外れてしまいました。しっかり荷重をしてターンさせるタイミングとリズムを反復してみましょう!

・小回り不整地
コブの数も少なく、斜度的にも緩い斜面。距離が短い分、技術力をジャッジしました。
合格点の出にくい種目でした。全体的に、まだ不得意種目のようです。合格された方々も、残念な結果だった方々も、共通して言える事は
・落ちないように抑えようとして、足元だけずらし込み上体が起き上がったまま、次のコブに入ってしまいズラすタイミングを失いターンが後手後手になってしまった方々
・ずらしを多用し、ずらし込んでから切り換えを一気に行い、次へずらしこむ、いわゆる【ズルドン】になってしまった方々
が、不合格の対象になってしまいました。
あくまで、切り換えながらターンしながらずらしこむ事が必要です。足元の操作を積極的に行うには、上体の安定感です。それは、ストックワークの連動性が必要です。多くの方々は、ストックワークがリズミカルに出来ずバランスを失い不合格の対象になってしまいました。
加点を出した方々は、上を目指すには、色々なコブで安定した滑りをチャレンジしていきましょう!
整地斜面でストックワークのリズムメイクを均等に出来るように反復練習しましょう!

2級受検の方々
・大回りターン
この種目に関しましては、皆さん悪雪の中切り換えもパラレル操作で安定したターンコントロール出来ていました。加点された方々は、早めに捉えからのターンコントロールが出来ていました。
上のレベルを目指すには、急斜面等でも練習量も増やして反復してより積極的に連続ターンを繋げていけるようにしてください。

・シュテムターン
合格された方々は、しっかりとターン始動のための外スキーの足場作りが上手く出来てそのままターンに入ってターンコントロールが出来ていました。
残念方々は、シュテム操作で制動をかけてしまい、一気に荷重移動をしてターンを仕上げようとして連続した滑らかなターンになっていなかった事が反省点ですね。
シュテム操作の際に、荷重移動を楽に出来るようにスタンスを広げ過ぎない事が大事です。余裕のあるシュテム操作にて、ターン後半コントロールしていきましょう。

・小回りターン
少し、難易度が高い斜面状況下
合格された方々も、残念な方々も共通して言える事は、早いリズムを意識しすぎてか、荷重交換を慌ててしまい、外足荷重不足になってしまった方々が多いように思いました(左右にスキーを振ってしまった方々は、不合格の対象になってしまいました)
今一度、足元でのリズム取りを反復して見てください。
色々な斜面で一定のリズムでターンを仕上げましょう!

以上が検定員の総評となります。
かなりの長文になりましたが、上のレベルを目標にするには、同じタイミング・色々な斜面でリズムを保ちながら反復練習してください!

かぐらスキースクールもシーズン後半になりましたが、レッスンメニューもたくさんご用意しております。特化した特別レッスン・コブレッスン等、どのレッスンに入っても、全ての種目に生かせる内容となっております。
これからの春の悪雪は、自覚症状がはっきりわかる、いわばテーマを持って滑るには、最高の雪質です。次の目標を目指す方、リベンジされたい方、今後も皆様のスキー上達に役立つ内容を整えてお待ちしております!

かぐらスキースクール
主任検定員  峯嵜秀弘